CHALLENGE YOUR BEST

仲間と挑む自己記録。

福井の「RegisTa」で試した
「MOTION MUSCLE SUPPORT スピードポケットタイツ」の真価。

Photo_Kanta Nakamura
Edit_Tsuji

INFO

「自己記録を更新したい」。そんなランナーの願いをサポートする「MOTION MUSCLE SUPPORT スピードポケットタイツ」がリニューアル。走行時の脚の動きを効率的にサポートする機能が、さらにアップデートされました。その進化を確かめるべく、記録更新を目指すランナーが集うイベントで試し履きを実施。 舞台となったのは、福井県鯖江市で開催されたランニングイベント「RegisTa」。地元のランニングチーム「nrc」が主催し、参加者はペーサーや仲間とともに自己記録の更新を目指します。新しいタイツは、彼らの走りをどう支えたのでしょうか。

脚の動きを効率よく支えられるように。

リニューアルを果たした「MOTION MUSCLE SUPPORT スピードポケットタイツ」は、どのような考えから生まれ、なにが進化したのか。まずは開発に携わった〈アシックス〉の小林さんに、商品の魅力を語ってもらいましょう。

小林優史さん

アシックスジャパン株式会社 カテゴリー統括部 パフォーマンスランニングフットウエア&アパレル・エクィップメント部。

―「MOTION MUSCLE SUPPORT スピードポケットタイツ」は、どのような製品なのか教えてください。

「MOTION MUSCLE SUPPORT スピードポケットタイツ」 ¥13,200

小林:ランニング時のエネルギー効率を高めることを目指したタイツです。走っていると、後ろへ蹴り上げた脚がそのまま残る、いわゆる「脚が流れる」状態になることがあります。そこから脚を前へ戻すにはパワーが必要で、特にレース後半には、脚を前へ戻す動きが難しくなることもあります。このタイツは、後ろへ流れた脚を引き戻し、さらに前へ引き上げる動きをサポートします。

―どのような仕組みで脚の動きを支えているのでしょうか?

小林:簡単にいえば、伸びた生地が元に戻ろうとする力を利用しています。脚を後ろへ蹴り出すと、太ももの前側にある生地が引っ張られて伸びます。その生地が縮む力を利用して、後ろへ流れた脚を前へ戻しやすくしているんです。

生地にはキックバック性の高いものを採用し、さらに人間工学に基づいてプリントの密度や配置を調整しています。タイツの前面がより強く縮むようにすることで、前後に収縮力の差を生み出しているんです。ここに〈アシックス〉ならではの技術が詰め込まれています。この前後差によって、脚を後ろから引き戻し、前へ引き上げる一連の動きをサポートしているんです。

―今回のリニューアルで、最も大きく変わったのはどこですか?

小林:変更点は生地です。従来よりもキックバック性、つまり伸びたあとに縮もうとする力が強い生地を採用したことで、脚を前へ引き戻す動きをよりサポートします。プリントの配置も見直しました。ドットの密度が濃い部分と薄い部分がありますが、これは必要な場所に、より強い収縮力を持たせるためです。新しい生地とプリントの配置を組み合わせることで、脚を前へ運ぶ動きをよりサポートできる設計になりました。

―ポケットも大きくなっていますね。

小林:近年は、レース中にジェルなどでこまめにエネルギーを補給するランナーが増えています。トップアスリートの場合は給水地点に補給物を置けますが、市民ランナーは基本的に自分で持って走らなければいけません。そこで今回は、スマートフォンだけでなく、複数のジェルを携行できるようにポケットの容量を広げました。スマートフォンを入れなければ、中央と左右を合わせてジェルを6〜7個ほど収納できます。ただ、大きくするだけでは、収納したものが中で動いて走行時の負担になります。物が飛び出さず、揺れにくく、それでいて走りながら取り出しやすい。そのバランスを考えながら、ゴムの張力やポケットの形状を調整しています。

―どのようなランナーをターゲットに開発されたのでしょうか?

小林:ひと言でいえば、自己記録の更新を目指すランナーです。競技レベルや目標タイムで対象を限定しているわけではありません。トップアスリートから、フルマラソンで3時間、4時間切りを目指す市民ランナーまで、さまざまな方の意見を取り入れています。速く走るひとほどストライドが広がるような大きな動きとなるため、機能は感じやすいと思います。ただ、使いこなすために特別な技術が必要なわけではありません。穿くことでサポートを得られる仕組みなので、これから少し速く走りたい、自己記録を更新したいという方にも取り入れていただけます。特にレース後半の脚が上がらないような苦しい局面で、違いを感じてもらいやすいと思います。

心細い練習も、仲間がいればがんばれる。

福井県を拠点に活動するランニングチーム「nrc」。スピードと記録にこだわり、メンバー同士で競い、励まし合いながら、それぞれの走力を高めています。彼らが主催するイベント「RegisTa」が今回の取材の舞台。代表を務める西木さんに、走ることに夢中になったきっかけから、チームで高みを目指す理由までを聞きました。

西木浩司さん

福井県を拠点に活動するランニングチーム「nrc」代表。サッカーのトレーニングをきっかけに走り始め、初のフルマラソンとなった東京マラソンを2時間41分で完走。ランニングイベント「RegisTa」を主催するほか、ランニングアパレルブランド〈RYOGEN〉を手がけている。

―「nrc」は、どのようなチームなんですか?

西木:現在は男性9名、女性2名の11名で活動しています。発足当初に掲げていたのは、福岡国際マラソンのB基準である2時間35分をメンバー全員で切ること。競技性を重視したチームとしてスタートし、現在は5名がそのタイムをクリアしています。女性メンバーも2時間46分、2時間50分で走るようなレベルの高い選手が集まっています。

ーかなりストイックですね。

西木:もともとぼくはずっとサッカーをやっていて、学生時代は全国大会や国体にも出場していました。ぼくのなかには「スポーツをやるならガチで」という考えがずっとあるんです。最初はトレーニングの一環として走り始めたんですが、大会に出たら福井県内で優勝してしまって。それをきっかけに、走ることがおもしろくなりました。

その後、はじめてのフルマラソンとして挑んだ東京マラソンでも、本気で練習して2時間41分で走ることができました。以来、テレビを見る時間があるなら走りたいという気持ちでいますね(笑)。

―個人競技であるランニングを、チームで行うことにはどんな意味がありますか?

西木:ぼくのルーツはサッカーだし、ランニングもチームスポーツに近い感覚で捉えています。ひとりでは心細い練習も、仲間がいればもう少しがんばれる。年齢や性別が違っても、タイムが近いメンバーには負けたくないですし、同じ練習をしていても、最後には抜いてやろうという気持ちになるんです。そういうライバル意識は、チームで練習するからこそ生まれるものだと思います。励まし合うこともあれば、ギアや走り方について情報交換することもある。それぞれの要素が重なり、チーム内の競争が実際のタイムにも表れています。

―「RegisTa」は、どのように始まったイベントですか?

西木:SNSでの発信を通じて、〈アシックス〉をはじめとするスポーツメーカーやアパレル関係者とつながる機会が増えていきました。そこで、最新のシューズやウェアを試せる機会を、福井のランナーにも還元したいと思ったんです。

「地方だからできない」ではなく、やり方次第では全国に誇れるイベントを福井でも開ける。そのことを「RegisTa」で見せたいと思いました。はじめてから約2年半で、今回が5回目の開催です。

道路を使う大会はさまざまな許可が必要になるため、現在は400メートルトラックで、1000、1500、3000メートルといったコンパクトな距離を中心に行っています。夜の競技場の雰囲気にもこだわっていますし、参加者に配るTシャツにはゼッケンナンバーを直接プリントしています。ゼッケンを安全ピンで留めて、完成したデザインが崩れるのがイヤだったので、番号も含めてデザインとして成立させています。

―今回は参加者の方々に「MOTION MUSCLE SUPPORT スピードポケットタイツ」を試していただきます。西木さんも着用して記録会に出場されたそうですね。

着用後、自己ベストを更新しました。5000メートルのレースでは14:58(福井県マスターズ陸上M40・5000メートル県記録)、3000メートルでは8:40(福井県マスターズ陸上M40・3000メートル県記録)でした。歩き出した一歩目から、私自身は脚が前へ押し上げられ、後ろから戻されるような感覚がありました。実際に走ると、脚の出しやすさがより明確に分かります。

前作もフルマラソンで着用し、そのときも自己ベストを更新しました。ただ、3000メートルはフルマラソンよりスピードが出るぶん、今回は脚を引き戻すサポートを強く感じましたね。ポケットも大きくなっているので、今度はフルマラソンで穿いて、もう一度自己ベストを狙ってみたいと思っています。

ー「RegisTa」の今後の目標についても教えてください。

西木:次はトラックを飛び出してロードで開催したい。いつか自分たちでフルマラソン大会を開くことが最終的な目標ですね。

自己記録更新に挑む、RegisTaの一日。

9月12日、会場となった鯖江市東公園陸上競技場は、前日までの雨予報が嘘のような晴天に恵まれました。開会を前に参加者が続々と集まり、顔見知り同士で近況やランニングにまつわる情報を交換します。

〈アシックス〉のブースでは「MOTION MUSCLE SUPPORT スピードポケットタイツ」や新作シューズの試着が行われ、参加者が実際に着用してレースに臨みました。

種目は1000、1500、3000メートル。目標タイムごとにペーサーがつき、一定の速度で先導しながら、声をかけてランナーを鼓舞します。小学生が出走する組もあれば、複数の種目に挑戦するランナーもいます。沿道からの声援と場内アナウンスが絶えず、最後のランナーがゴールするまで、会場全体が応援を送り続けました。

日が落ち、照明にトラックが浮かび上がると、会場の空気も変わっていきます。速いランナーが集まる最後の3000メートルでは、スタート前からそれまでとは違う緊張感が漂い、ゴール前では激しいラストスパートが繰り広げられました。

個人レースを終えたあとは、参加者を組み合わせたチームによるマイルリレーへ。記録を競ってきたランナーたちが、最後は仲間とバトンをつなぎます。全種目の終了後には互いの健闘をたたえ合う姿が見られ、RegisTaは明るく和やかな雰囲気のまま幕を閉じました。

タイツを試した4人のランナーの声。

ここからは、「MOTION MUSCLE SUPPORT スピードポケットタイツ」を着用してレースに挑んだ4人のランナーに、走っている間やレース後の脚の感覚、RegisTaで走る魅力について聞きます。新しいタイツは、それぞれの走りにどのような変化をもたらしたのでしょうか。

※着用時の感想および競技結果は個人の体験によるものです。

RUNNER 01:古川彩加さん
後ろへ流れた脚が戻りやすく、回転しやすい感覚があった。

―今日の結果はいかがでしたか?

3000メートルの自己ベストが10分15秒だったので、それを切ることが目標でした。結果は10分13秒で、自己ベストを2秒更新できました。今日は1000、1500、3000メートルの3種目をすべて全力で走ったので、かなり負荷の高い一日でした。

―3種目走ったことで、「MOTION MUSCLE SUPPORT スピードポケットタイツ」への印象は変わりましたか?

骨盤まわりがグッと支えられ、腰の位置が安定する感覚がありました。脚を上げたときにタイツも一緒に引き上げてくれて、後ろへ流れた脚が戻りやすく、回転がよくなっていましたね。

特に1500メートルと1000メートルの間はほとんどリカバリーの時間がなかったのですが、3種目走ったあとも、脚への負担感は想像していたより少なく感じました。脚の動きを助けるだけでなく、エネルギーを効率よく使うサポートも感じましたね。

―フルマラソンでも使ってみたいですか?

レース後半は脚が上がりにくくなり、腰の位置も落ちてきます。このタイツなら骨盤を支えながら脚を引き上げてくれるので、後半の疲れ方も変わるのではないかと思います。マラソンでも試してみたいですね。次は自己ベストの2時間42分を更新したいです。

―「RegisTa」に参加されていかがでしたか?

ペーサーがそれぞれの目標タイムに合わせて走ってくれるので、自分で時計を確認し続ける必要がなく、走りに集中できました。自己記録更新を狙いやすい環境ですし、会場の雰囲気も楽しかったです。ひとりで走るときとは違い、周囲に引っ張ってもらいながら力を出せました。

RUNNER 02:島野敦生さん
一生懸命に動かそうとしなくても、自然に上がってくる。

―今日のレースを振り返って、いかがでしたか?

3000メートルのレースに参加しました。目標は10分30秒で、結果は10分50秒でした。ただ、ここ半年ほど不調が続き、最近は11分を切れないこともあったんです。久しぶりにこのペースで走れたので、目標には届かなかったものの、ここ最近ではいちばんいい走りで絶好調でしたね。

―ランニングタイツを穿くのは初めてだったそうですね。

これまではタイツに少し抵抗がありました。でも「MOTION MUSCLE SUPPORT スピードポケットタイツ」を実際に穿いて走ると、とても気持ちがよかったです。一生懸命に脚を動かそうとしなくても、自然に上がってくるような感覚があって。無理やり動かされるのではなく、自分の動きをラクにしてくれる感じです。レース終盤でも脚が動き、最後にもう一度ペースを上げることができました。タイツに対する印象が変わりましたね。

―「RegisTa」で走ると、ひとりで走るときとは違いますか?

全然違います。みんなと走るほうがいいタイムが出ますし、普段の練習ではできないような走りもできます。近いタイムのランナーと一緒に走り、周囲からたくさん応援してもらえることも力になります。最新のシューズやウェアを試しながら、記録を目指せるのもRegisTaならではです。

―今後もこのタイツを使ってみたいですか?

ぜひ使ってみたいです。現在53歳ですが、年齢を理由に自己ベストを諦めるつもりはありません。フルマラソンでも着用して、ラクに脚が動く感覚が後半まで続くのか試してみたいです。

RUNNER 03:日野一輝さん
フルマラソン後半でも脚運びを支えてくれそう。

―今日は1500メートルと3000メートルに出場したそうですね。

1500メートルでは自己ベストを1秒更新できました。そこでかなり力を使い切り、続く3000メートルは厳しいと思っていたのですが、2000メートルまでは設定どおりに走れました。練習不足だったことを考えると、想像していた以上に脚が動きました。

―前作も着用してきたそうですが、新しい「MOTION MUSCLE SUPPORT スピードポケットタイツ」はどんな違いを感じましたか?

モデルを重ねるごとにレベルが上がっていると感じます。前作はスピードを出しやすい印象がありました。今回はそれに加えて、レース後半もピッチを維持しやすかったです。1500メートルを走ったあとでも一定の回転を保つうえで、タイツによるサポートを感じました。

コンプレッションによる脚へのサポート感があり、効率的な脚の動きを支えてくれるように感じました。

―「RegisTa」はいかがでしたか?

ナイターの雰囲気がよく、ペーサーも充実していました。市民ランナーはひとりで練習することが多く、記録を狙える大会も限られています。「RegisTa」には、近い目標を持つランナーが集まり、お互いに高め合いながら記録を狙える条件が揃っています。今回も、このイベントでなければ走っていなかったと思います。

―長距離でも使えそうですか?

長い距離でも脚の負担を抑えながら、動きを維持しやすいと思います。今回はピッチを保つ感覚が強かったので、フルマラソン後半でも脚運びを支えてくれそうです。ポケットが付いているのも、補給物を持って走るうえで助かります。

RUNNER 04:舛田侑也さん
着圧の強いタイツに対する印象を覆された。

―今日の結果はいかがでしたか?

自己ベストを約3秒更新できました。このペース帯にペーサーがつくレースは、北陸ではほとんどありません。自分でペースをつくる必要がなく、ペーサーに預けて思い切って攻められたことも、記録につながったと思います。

―着圧の強いタイツは苦手だったそうですね。

これまでは圧迫感が苦手で、着圧の強いタイプを敬遠していました。今回も「MOTION MUSCLE SUPPORT スピードポケットタイツ」を穿いたときは、少し強すぎるかなと思ったんです。でも走り始めると、その着圧がいい方向に働きました。1キロ2分50秒ほどのペースでは、普段はかなり頑張って脚を回すのですが、今回はいつもよりラクに脚が上がり、脚を動かしやすいように感じました。無駄な力を使わなくても脚が前へ出てくれる感覚があり、着圧の強いタイツに対する印象を覆されました。

―「RegisTa」には、どんな魅力を感じていますか?

今回が4回目の参加です。北陸には一般的な記録会はありますが、「RegisTa」のようなお祭り感があり、アットホームな大会は貴重です。参加者同士の仲間意識が強く、普段から一緒に練習するひとや、レースで同じ集団を走るひととのつながりもあります。競い合いながらも、互いの記録を後押しする雰囲気がありますね。

ーフルマラソンでも活躍しそうですか?

ぼくは35キロ以降に失速したり、脚がつったりすることが多いんです。このタイツなら、余計な力を使わず最後まで脚を動かせるかもしれない。自己ベストは2時間26分なので、最終目標の2時間20分切りに向けて試してみたいです。

2026.10.15

仲間と挑む自己記録。

福井の「RegisTa」で試した
「MOTION MUSCLE SUPPORT スピードポケットタイツ」の真価。

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